イイカゲン木工日記2004年6月

粉塵対策に奮迅中です。サイコロもどこまで行くのでしょう??
全て私の木の向くままです(笑)


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6月28日
カンタン板角丸め治具


   お陰様で、指先の怪我はたいした事は無く、痛みもほとんど治まりました。皆さんご心配有難うございます。
   やはり木工作業は、細心の注意をしなければいけません。痛い思いをして、改めて思い知りました。皆さんも最大限の注意して下さい。

   さて、怪我でちょっと木工が進まないので時間つぶし?で(笑)私のイイカゲン木工術の一つをご紹介します。
   と言ってもたいした方法ではありません(汗)。

   一番簡単に板の角を丸くする方法は何でしょう?

   天板や棚作りでも、板材の角を丸くすることはしょっちゅうあります。皆さんどんな方法でしていますか?
   ジグソー、糸鋸、トリマー、手ノコ等々・・・他にもまだまだ色々あると思います。

   私のイイカゲン・簡単板角丸め治具?を紹介します。
   画像のような治具を作り、これで板の角を丸くしています。この治具を板の角にピタッと当て鉛筆で線を描きます。そしてそのままこの治具をガイドにして、垂直に気をつけながら、手ノコで切り落とします。(Rが大きい、また硬い材、厚い材ならば2・3度手ノコで切り落とした方が良い)後は画像にあるように、直角の出た持ち手製サンダーを使って、鉛筆で描いた墨線を見ながら、削り落としてRを出します。

   私も色々な方法をしましたが、これが一番簡単な方法ではないかと思います。1バイ材なら、板材の角を丸める時間はほんの1〜2分です。カンタ〜ン\^0^/。

   トリマーを使っても、ジグソー・糸鋸を使っても結局最後はサンディングしないとRの面はキレイにならないので、この方法が一番簡単ではないでしょうか?
   他にも簡単で良い方法があれば教えてくださ〜い。

   さあまた粉塵対策、それにサイコロも・・・しかし、家族と知人からの宿題がたまっています(^^;)。こっちを片付けないといけません。まあボチボチ行きましょう。

のほほん

カンタン板角丸め治具。作りは単純です。色々なR(半径)の物を作っておくと便利です。丸い穴は壁に掛ける穴です。

板に治具をピッタリ当て線を引きます。

そのまま治具をガイドにして手ノコで切リ落とす。

直角の出たサンダーで墨線に沿って余分な部分を削り落として完成です(^-^)v
カンタ〜ン

これは直角の木に貼り付けたサンダーです。ペーパーはスグ摩滅するので、金属製のサンダーです(タジマツールサンダー50用の面だけを用いてます)。
板角丸めだけでなく、色々使えて大変便利です。

↑画像にマウスをのせて下さい。
エンジュのサイコロです。
6月23日
ヘンテコサイコロ12


   指先(左の中指)を怪我してしまいました。まあたいした事はないのですが、バンドエイドですむ傷ではありません。一応病院に行って診てもらいました。
   小さい材の切り出しは危険ですね。カリンで次のサイコロを作ろうと、スライド丸ノコで部材を切り出していたのです。小さい材を指先で押さえて切っていたのですが、材の一部が丸ノコにはじかれて(やはりキックバックです)それが指先に当たったのです。小さい材なのですが、飛ばされる勢いは相当のものです。ツメの先が割れて、指先が少し切れてしまいました。幸い縫うほどはなく、消毒して、薬をつけるだけの治療です。

   注意していたつもりなのに、またこの有様です。指先の怪我は小さくとも痛い!丸ノコは怖い!やはりバンドソーですべきだった、と反省しています。4年前の指先の怪我から時間が経ち、また少し気が緩んでいたのでしょう・・厳しく自己反省です。
   まあたいした事はなかったので、良かったのですが、妻から「エッ!モーッ!・・・」とお叱りを受けました。2日ほど木工謹慎です・・・。でも3日は我慢できません(笑)

   このサイコロは怪我の前に作ったものです。
   エンジュ(槐)で作りました。エンジュはいい材ですねえ。濃い褐色、ツヤが美しい。木口もくっきりした年輪と深みのある色合いです。

   よく置物の台などでエンジュの輪切りが使われていますが、やはり木口が美しいからでしょう。木口をサイコロの目にしているのですが、目が今まで作ったサイコロの中で一番いい雰囲気だと思います。

   サイコロ作りもちょっと自粛です。

のほほん
6月19日
吸塵の効果


   4畳半工房(masaさん)とリンクさせてもらいました。masaさんは手つくりカントリー木工をされ、ショップを運営されています。なんと2階の4畳半が工房なのです!さらに工具も、やっと最近自動カンナを購入されましたが、ホントに趣味の木工の道具と同じレベル(失礼な言い方でスミマセン)なのです!これで、大型のカップボードも作り、ショップとして頑張って居られるのですから驚きです!
   色々な工夫を沢山されているのがHPから伝わって来ます。自動カンナのレポートや工具の工夫もあり、趣味の木工人も大変参考になると思います。みなさん訪問して下さ〜い。

   さて粉塵についてです。
   先日我楽多工房さんが掲示板に書き込みして頂いて、特に問題となる粉塵はSPMと呼ばれる10μm以下の浮遊粒子で、長く空中を浮遊する、と教えて頂きました。さらにネットでも調べたのですが、10μm以下の粉塵は肺の奥まで侵入し、じん肺などの病気を引き起こすという記述もありました。

   私はティッシュを使って粉塵の調査をしていますが、これは10μm以下の浮遊粒子を捕らえているのでしょうか?単にティッシュの色を比べるだけでよいのでしょうか?金属や土木などの粉塵に比べて、木工粉塵(木屑だけでなく、サンディングで舞い上がる研磨粒子などもある)についてはネットでも記述が少ないと思います。
   先日シンプル栗原さんと話した時「一般の人よりプロの木工家の方が、かなり肺ガンなど呼吸器の病気が多いのではないか。」と言われていました。
   やはり安全第一、健康第一だと思います。趣味とはいえ、長年木工している間に吸い込む粉塵は、決して馬鹿にならないでしょう。たった1分間の吸引テストで、ティッシュにびっしり付着する粉塵を見て怖くなりました。
   皆さん何か情報があれば教えて下さい。

左は吸塵なし、右は吸塵しながら。差は明瞭です。


防塵マスクに防音ヘッドホンおまけに掃除機のノズルまでぶら下げて・・・
まるで、SF映画のようですね。
WAKUさんから笑われてしまいました(笑)

ウ〜暑い!
   さてさて、次の粉塵テストです。
   バンドソーを使って吸塵をした場合と、そうでない場合に、どの程度舞い上がる粉塵が違うか試してみました。

   私のバンドソーの吸塵対策は、吸塵機のノズルを出来るだけ、定盤の下のブレードに近づけて設置しています。詳しくは工房・工具2を見て下さい。バンドソーの周辺に散らばる切屑は、この吸塵対策で、何もしない場合の10分の1程に減少します。当然舞い上がる粉塵も激減していると思います。それを確認するためにテストをしてみました。

   テスト方法はティッシュを付けた掃除機のノズルを首からぶら下げながら、ウオルナットの挽き割り作業をしました。挽き割作業中と、作業後30秒間吸引しました。
   その結果が左の画像です。やはり吸塵をしながら(右)と吸塵しない場合(左)では舞い上がる粉塵は大きな差があります。当然の結果だと思います。

   しかし、吸塵した場合も少ないとはいえ、やはり粉塵が舞い上がっています。吸塵している場合は防塵マスクをしなくても良いのでは、と考えマスク無しで作業する事もよくありますが、やはり防塵マスクは必要だと思います。
   もっと強力な集塵機を使えば舞い上がる粉塵を押さえる事が出来るでしょうか?しかし、完璧は難しいでしょうねえ。

   すでに真夏のような暑さで、工房も温室状態です。防塵マスクはうっとうしいですが・・・。
   ウウウ、木工は忍耐です(-_-;) 。

またまた長くなっちゃいました。スミマセン。

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6月16日
粉塵の流れは・・・


   粉塵のテストを色々しています。

   ネットで調べてみると粉塵対策は色々あるのですね。プッシュプル方式って知ってますか?その名称の通り空気を押し引きして流れを制御し、粉塵を排出する方法です。なるほど〜。
   あまり難しいは事は出来ませんが、換気扇を使って、少しでも工房の空気の流れを制御すれば効果的な排塵が出来るのではないか、と考えて試してみました。ところが・・・

   私の8畳の工房は図のようになっています。換気扇は床から1mの高さに設置しました。そして2ヶ所の反対側のふすま(a,b)を幅5cmほど開け、工房に空気の流れを作り出し、効果的に排塵しようと思いました。

   テスト方法は今までと全く同じです。スライド丸ノコでウオルナットの角材を10回切断し(アア勿体ない)、その1分後にティッシュを付けた掃除機のノズルで工房の空気を1分間吸引しました。その結果が右下の画像です。

はふすまを2ヵ所少し(5cm)開けた場合。
はふすまaを少し開けた場合(ふすまbは閉じている)
はふすまbを少し開けた場合(ふすまaは閉じている)
はふすまaを少し開け、さらにふすまの外から扇風機で工房に緩く空気を送り込んだ場合。
E〜Gはふすまを閉めた場合。(納得できず何度も試しました)

   私の予想とは全く違った結果です。
   ふすまを少し開けると、工房の空気がスムーズに流れ、効果的に排塵できると考えました。しかしテストしてみると、ふすまを開けた方が粉塵の排出が悪い、という結果(A〜D)なのです!?
   明らかに、ふすまをピッタリ閉め切った方が粉塵がスムーズに排出しています!(E〜G)この結果に納得できずに何度も試したのですが、やはり同じ結果です。

   一体何故でしょう?
   疑問に思って電球の灯りを透かして、工房の各場所で粉塵の流れをよ〜く眺めて見ました。すると、工房を漂う細かい粉塵の流れは私の予想通りには全くなっていないのです。
   ふすまを少しでも開けると、そこから工房に空気が強く流れ込みます。ところが工房には色々な機材や、材木などが置いてあるので、流れ込んだ空気はこれらの配置に影響を受け、複雑に動き回り、場所によっては緩い渦を巻いているのです。工房のほぼ中央では、何と換気扇と反対側に粉塵が移動しているのです!!。Dの場合のように強制的に工房に空気を吹き込んだ場合は、粉塵の排出が最も悪い、という結果です。

   換気扇の周囲付近と、すき間を少し開けた所以外の気流は、全く予想できない複雑な流れなのです。むしろふすまを閉め切った方が、工房に不規則な気流、攪拌(かくはん)が起きないのでスムーズに粉塵が排出されるのだと思います。
   私の工房は扉がふすまなので、わざわざすき間を開けなくとも、あちこちから隙間風が緩やかに流入するので、その方が工房に複雑な気流が出来にくいのだと思います。

   小さな工房でも、気流は非常に複雑で、簡単には制御出来ない事が分かりました。
   線香の煙でも試して見ましたが、確実に換気扇に吸い込まれて行く空気の流れは、換気扇の背後40cm程でしかありません。

   難しいですねえ!換気扇を2つ、3つにすれば工房の気流を制御出来るでしょうか?粉塵を早く排出できる事は確実です。しかし、工房の中央付近での気流の制御は難しいでしょうねえ・・。

   まだ、試した事がありますが、今日はここまでです。フ〜いつもながら長ったらしい文章でゴメンナサイ

のほほん

換気扇は工房の床から1mの高さに設置しました。

私の工房の見取り図です。


テストの結果です。

サイコロ、フレームも輪ゴムで簡単固定

輪ゴムは色々売っています。
左は帯状の輪ゴム(10本ほど入って138円)。右は色々なサイズが入ったもの(オーバンドカラーパック170円)
6月9日
輪ゴム固定


   小物つくりで輪ゴムを良く使います。一番簡単、手軽(イイカゲン)な固定具だと思います。

   ここの所サイコロ作りでよく使っています。色々なサイズがあると便利です。ホームセンターで色々なサイズをパックにした物が売っています。

   また小さな輪ゴムだけでなく、より大きなサイズ(帯状の幅広輪ゴム)もあると便利です。ホームセンターに折径(輪ゴムをつぶした長さ)60mm〜200mmまで色々なサイズが売っています。(100均でも幅広輪ゴムが売っているのを発見しました。)
   3倍以上(最大5倍ぐらい)伸びるので、小さめのフレーム、箱物作りにも便利です。私は60mm・100mm・140mm・200mmを持っています。1本では弱いので、何本もグルグル巻きにして使います。

   もちろんちゃんとしたクランプと比べると、固定の力は弱いでしょうが、まああまり力がかからないものならこれでも良いのでは?例によってイイカゲンですね。ご勘弁を(^o^)

   ところで、サイコロ作りもこの輪ゴム固定を駆使して、簡単・イイカゲンに作っております(汗)。製作過程に興味がある方は下ををクリックして下さい。

   サイコロ製作過程

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6月6日
ヘンテコサイコロ11


   格子目の寄木サイコロ作りにはまっています。何故でしょう??

   本来寄木の作品は、色々な種類の材を使って、そのコントラストが美しいのだと思います。しかし、私は沢山の材ではなく、1種類の材だけで作ってみたいのです。

   寄木をはじめたばかりで、偉そうな事は言えませんが、寄木の作品はセンスが必要で、とっても難しいと思います。ともすれば材のコントラストが強すぎて、どぎつくなる場合もあります。単に色合いの違いを強調するのでなく、むしろ材の個性を引き出せるような寄木がいいなあ、と感じるのです。

   でも、一つの材で作った寄木は下手に作ると、まるで集成材になってしまいます。しかし、そのやさしい風合いが、とっても好きなのです。また一つの材でも色々な表情を持っていて、それを生かしてみたいのです。

   これはポプラの赤身と白太で作りました。ポプラの赤身の新鮮な面は、緑色をしています。しかし時間が経つと褐色の落ち着いた色合いになります。どっちもいい色です。このサイコロも時間が経つと、もっと目が濃い褐色になり、次第に雰囲気が変るのではないかと思います。

   やはり亜麻仁油をタップリ塗っています。ポプラは広葉樹としては硬い材ではありませんが、よく磨いてオイルを塗ると、光の具合では輝くような色艶が出てとっても素敵です。

1種類の材で作った格子目サイコロ、まだもう少し続きそうです(笑)。でも家族から頼まれたモノをそろそろ作らないと(汗)

のほほん

↑画像にマウスをのせて下さい。
ボプラの赤身と白太で作ったサイコロです。
↑画像にマウスをのせて下さい。
シャカ木だけで作りました。
気が付きましたか・・・なんと5の目がない!アリャリャ(-_-;)
サイコロの製作過程は現在作成中ですもう少しお待ちを。
6月3日
ヘンテコサイコロ10


   しつこく格子目サイコロです。

   格子目のコントラストを生かしたくて、また作りました。これはかぼす工房さんから頂いたシャカ木(釈迦木かな?)です。かぼす工房さんありがとうございます。かぼすさんは、最近陶芸にはまっているようですが、木工は旋盤作品と、自然木を生かした豪快な作風です。みなさん覗いて見てください。

   シャカ木といってもあまりおなじみではないですね。多分サカキ(榊・・・神事に使われる木で、ツバキの仲間です。)だと思うのですが・・・品のある肌色で、いいツヤをもっています。硬く緻密な良材です。あまり手に入らない、珍しい材でしょう。

   これも木口を目にしています。とってもいいツヤが出て素敵です。しかしやはり木目のコントラストをもう少し期待したのですか・・・なかなか難しいです。

   どうもまだ満足できません。よ〜し!また違う材で作るぞ〜!どうもヘンテコサイコロから、また変な方へ向いているような・・(笑)

   まあお気楽木工で、ホントに気(木)の向くままです。笑ってお付き合いお願いしま〜す。

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