イイカゲン木工日誌2005年9月

さ〜あ!いよいよ、もこ、もこ、木工最適シーズン到来\(^O^)/

イイカゲン木工術&ヘンテコ治具次々登場(予定)笑って下さ〜い!


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9月29日
紐締めクランプ3


  また追記です。実際にやってみると色々課題や、アイデアが浮かんでキリがありませんねぇ。

  先日までの紐締めクランプでは1方向から引っ張って締めていました。しかし、滑りのいいビニール紐でも角を回すうちにテンション(張力)が弱くなってしまいます(画像1)。そこで更に改良です。

  画像2のように両方向からクランプで引っ張れば、当て木がずれる事もなく(クランプは多少ずれる)また引っ張る力もより偏らずに、強く引っ張る事ができます。クランプをする部分の当て木を少し厚いものにして、2つのクランプを重ねてずらして配置します。紐を使ったクランプなので、多少クランプがずれていても問題はほとんどないと思います。
  って考えましたが、クランプを2つ使うなら、画像3のように対角側に設置して方が良いかもしれません。マア、どちらでもいいでしょう。

  簡単な治具を使った第2案も、ネジ穴の位置をずらして作れば、2方向から引っ張る事ができます(画像4)。

  額固定クランプ完成!と言いたのですが・・・さらに簡単方法を思い付いて、現在試行錯誤中です。まあ、色々試してみればどの方法が一番良いか分るでしょう。もうチョット?お付き合いお願いしま〜す。

のほほん

画像1 クランプ1つだと、紐アの部分のテンション(張力)は強く、エの部分は弱い。そこで

画像2 少し厚めの当て木を使い2つのクランプを重ねて使う。紐なので少々ずれても問題ないのでは(^.^; これならより強く、力が偏りにくくなります。

画像3 2つ使うなら対角側にクランプを配置しても良いと思います。

画像4 第2案はこの方法が良いようです。長ネジが通る穴をずらしてあけました。

画像1 クランプを強く締めると当て木が少し傾いた。

画像2 しかし当て木がないとわずかに→の方向にずれる。

画像3 こんな形の当て木ならずれない。クランプの力が加わる所(→)が点線(…)より内側でなければならない

画像4 紐をかける位置をヒートンの位置から木ネジの位置にのずらす。(ヒートンの位置では強い力が加わると、上の画像の1のようにわずかにずれてしまう)
9月26日
紐締めクランプ2


  一昨日の額縁作りヒモ締めクランプについてちょっと追記です。

  このヘンテコヒモ締めクランプを強く締め上げた場合に、ちょっと問題点があることに気が付きました。

  一つは強くクランプを締めると、右の画像1の様に、金具に挟まれた当て木が少し傾いてしまうのです。これでも大きな問題は起きず締める事も出来るのですが、やはり気持ちよくありません。またこの問題を避けるため当て木を使わないで締め上げると、画像2のようにクランプの力がかかる方向に材が動き、わずかにずれが生じてしまのです。

  そこでこの問題の対処ですが、画像3のような形状の当て木をして下さい。ご覧になって分かるようにクランプの力がかかる部分(赤い→)が額の縁のライン(赤い・・・)より内側にあれば力を加えても当て木がずれる事はありません。

  一つ目と同じ問題は昨日の第2案でもわずかに生じます。この解決方法は紐をかける位置を画像4のように変更すると防ぐ事が出来ます。

  これで問題解決。やったあ!

  ん?この文を打ち終わって・・・待てよ、もっと簡単そしてしっかり締められる解決法がある様な・・??明日早速試してみま〜す。
  あれれ、額作りをほったらかして、益々冶具遊びにはまってしまっていますね。

のほほん
9月24日
額縁作りヒモ締めクランプ


  少し大きめの額縁を作る宿題があるのですが・・・さて作ろうとしたら、またまた脱線(汗)。やっぱりヘンテコ治具遊びに走ってしまいました。あ〜あ

  小さい額なら簡単輪ゴム固定で作ってしまうのですが、やや大きめなのでどうしよう・・・紐で引っ張るタイプのクランプ(ベルトクランプ)も市販されていますが、やはり値段はバカになりません(って1000円位ですが)。やはり作った方が安上がり、要するに紐を引っ張ればいいのだ!とヘンテコ治具を考えました。

  まず最初の案 こんな金具で紐を引っ張って締めるのはどうかな。って試してみると、両方同時に締めるのはしにくいのです。でも一応締める事はできます。

  次に第2案 簡単な治具を作ってみました。これは結構良いですよ。でもネジ山が細かいので、蝶ナットを回すのが少し面倒です。

  そして最終案? これは治具を作る必要もありません。この握るだけで締める事が出来るバークランプを使うと、超簡単に締める事が出来ます。引っ張るストロークも長くてとっても使い易い!これで簡単紐クランプ完成。(^.^; かな?)

  このバークランプの小は100均に売っていますがチョット強度が不足です。しかし、小さな額作りならこれで良いと思います。クランプの大はホームセンターに比較的安価で売っていて、手軽に締める事が出来る優れモノです。しかし、問題のある商品もあるので、買う場合には十分注意して下さい。

  オマケの注意事項 細い紐だと額の角(隅)部分に食い込んでしまう事もあるので、角部分はL字型当て木を挟んだ方が良いでしょう。また紐を使う方法は、時間が経つと少し緩むので、後で増し締めして下さい。なるべく伸びにくい、また滑りの良い紐が良いですね、いいものがあれば教えて下さい。

  でもこの方法では、市販のベルトクランプの様に、多角形型を締める事が出来ないなぁ・・・と宿題が出たので、次回に続きま〜す。(オイ、額作りはどうなった!)

  も一つオマケ   紐締め固定法には、さらに別の超簡単な方法がpapa88さん額縁の作り方に紹介されています。皆さんご覧になって下さい。papa88さ〜ん、お体に気をつけて、また楽しい木工よろしくお願いしま〜す。

のほほん

最初の案 これはチョット回しにくいなぁ(^.^;

第2案 これはなかなかいいのですが、ネジが細かく蝶ナットを回すのが少し面倒かな(^.^)。
紐を結ぶ時緩んだり、紐が伸びるので、画像のネジよりストロークを長く取った方が(長いネジが)いい。

最終案? これなら超簡単に締められま〜す(^O^)
 
小さい方は100均です。頭の部分を簡単に外す事が出来ます。このクランプで、家具や箱物を紐締めするのにも使えますね。
安上がりなら、コーキングガンを利用しても良い。先の部分を金切りノコで落として、紐を通す穴をあけています。これも100均に売っています。でも、左の画像の黒いバークランプの方が扱い易いです。
柳の下を狙った第2弾。オマケ付き幼児イスです(^.^;
9月19日
オマケ付き幼児丸イス2


  先日のオマケ付き幼児用丸イスが好評だった?ので、柳の下を狙って第2弾です(^.^;

  しかし、こちらはチョット(いや、かなり)手抜きのイイカゲン木工です。脚が垂直、そして貫があるならネジ止めダボ隠しでいいでしょ。ダボはデザインアクセントとしてあえて大きめにしました。
  座面の直径は23.5cm、高さは22cm。材はブラックウオルナットにSPF、塗りは亜麻仁油です。

  この座面、どう見てもオマケが主役で、座り心地が悪いと思いきや、小3の息子は「なかなかいいよ。」と言ってくれました(ほんとかなぁ??)

  ともあれオマケ(ビー球地獄)を見てください。(^.^;

のほほん
9月14日
トンデモ酒器


  友人から猪口(ちょこ)が欲しい、と頼まれました。

  彼は大酒飲みだから猪口ではなくてぐい呑みだなぁ、と考えつつ製作開始。しかし、もう少しで完成、と思ったところで、ガツン!あ〜あ、やっちゃいました。

  しかし、そこはイイカゲン木工、即予定変更です。高台部分となる所を切り落とせば、それでも使える。と再び作業開始。ところがなんと、再び失敗!(ナニやってんだ)切り落とす幅を間違って、あらら底に穴が・・・
  さすがに、これでは酒器として使うことは出来ないなぁ。と、諦めようとしたのですが・・・。

  ええい、彼ならこれでいいや!大酒飲み専用穴あきグイノミ完成です。穴を指で押さえて、飲み干すまで置く事が出来ません。でも、これを酒器なんて、許されないでしょうか。

  さすがにこれでは悪いので、お詫びに(ウソで〜す)もう一個作りました。でもこちらも杯を置く事が出来ません。

  今頃彼はどちらの杯を使って飲んでいるかなぁ。私の丹精込めた?作品だぞ。ありがたく、ちゃんと使えよ!

のほほん

あと少しで完成、という所でガツンとやっちゃいました

底の穴を指で押さえて飲むのです。冷酒用ですね。

度重なる障害を乗り越え?
トンデモ酒器完成!

これは熱燗でも飲めますが、杯を置けません(^^;)

2バイ材(SPF)の節は割れ、欠けがある事が多いのです。

低粘度接着剤(欠けが大きい場合はゼリー状瞬間)をしみ込ませます。

木粉(タモ)を振りかけ、軽く押させるとスグ固まる。これを2・3回すると盛り上がって固まる

そしてペーパーで削り、磨きます。

出来上がり\(^O^)/
傷が埋まって、パッと見にはほとんど分りませ〜ん。ほんの1〜2分です。

これは1年前までしていた方法。、木工ボンドと木粉を練り合わせて埋めました。
 
欠けが大きい場合でも、目立たなくなる。
9月10日
節の割れ・欠け隠し(補修)


  台風14号が通過し、多くの方から御心配のメールを頂き、また掲示板に書き込みして頂きました。本当にありがとうございます。しかし、大きな被害に会われた方もおり、それにまだまだ台風シーズンは続いているので安心できません。

  幸い私の所は台風の被害はほとんどありませんでした。しかし台風の後始末から、ゴミの山状態のベランダの端材整理、ついでに工具の配置変えまで始めたら・・・片付くどころか、かえって行き場のない材と工具が氾濫し、工房は大混乱状態になってしまいました。切れっ端の材が捨てられな〜い。それに狭い工房ではどこに工具を持っていっても落ち着きません。あ〜どうしよう! 木工作出来る状態ではないので・・・またイイカゲン木工術で時間稼ぎです(汗)。

  さてヘンテコ節割れ・欠け隠しです。
  1年ほど前まで、私は材の割れ、欠けなどの補修は、普通の木工ボンドと木屑(木粉)を練リ合わせて使っていました。でも、木工ボンドが乾くまで、1日待たなければなりません。それに、いかにもパテ埋めしました、という感じなのです。そこで、最近は瞬間接着剤を使った補修をするようになりました。これならあっという間で、強度もあり、見た目も良い?のです。

  2バイ材(SPF)は節がいっぱいあって、それがまた味わいでもあるのですが、あまり沢山でも困りますし、特に節の部分に割れ、欠けが入って見てくれが悪いものも少なくありません。そこで節の割れが目立たなくなる補修です。

  節の部分の割れ、欠落の大きさにもよりますが、割れ部分に低粘度の瞬間接着剤をつけます。(欠落が大きい場合はゼリー状を、小さい場合は低粘度の瞬間接着剤を使います。)瞬間接着剤の容器から直接垂らしてもいいのですが、大きなしずくが、節の周囲にまでしみ込んでしまう場合もあります。ポリエチレンなどは瞬間接着剤がくっ付かず、この上に数滴垂らし、釘などの先で、少しづつしみ込ませても良い。
  そしてこの上に木屑(木粉)をふりかけ、軽く指で押さえます。こうすると接着剤はスグ固まってしまいます。木屑を軽く払い、まだ割れ部分が埋まっていなければ、再度低粘度の瞬間接着剤をしみ込ませ、木屑をふりかけて固めます。多くの場合、この作業2度ほどで埋める事が出来ると思います。但し、欠落が大きい場合は最初にゼリー状瞬間で埋めた方が簡単に埋める事ができます。少し盛り上がって固まったら、後はペーパーで削り、磨けば出来上がりです。たった1〜2分間、アット言う間で〜す。

  補修に用いる木屑(木粉)ですが、SPF材の節の場合、同材より、タモ、カツラ、サクラなど少し色の付いた材が良いです。見て下さい。パッと見た目には割れはほとんど分らなくなちゃいます。超簡単で〜す。

  ヘンテコ補修法まだ続きま〜す。でもこんな方法ホントにいいのかなあ〜(^.^;

のほほん
9月3日
安全上の注意&丸棒つくり5(改良とコツ)


  安全上の重要な注意を、丸棒作りを見ていただいたKさんから、指摘して頂きました。丸棒作りの仕上げで、ドリルを回しながらペーパーを軍手で持って磨いているのですが、ペーパーの手持ち、軍手は大変危険です。私は、刃がないので危険はないのでは、と思いましたが、やはり手指を巻き込まれる可能性があります。電動ドリルを使う場合、ペーパーは当て板などで挟んで保持し、軍手をしてはいけません。皆さんご注意お願いします。
  正式な木工技術を学んだ事もなく、時に思い込みでとんでもない記述をしてしまう事があり、無知で恥ずかしい限りです。Kさんご教えて頂き本当に有難うございます。Kさん、皆さん、今後とも安全上の指摘よろしくお願いしたします。

  木工ざんまい 木に命を吹き込むって、とっても楽しいMさんのブログとリンクさせてもらいました。美しい組子テーブル、キャビネット、飾り棚、さらには玄関ドア等々、どれもしっかりとした作り、そして気品がある作品ばかりです。なんと14年度には厚生労働大臣賞を受賞された本格派ですよ。治具のアップも予定しているとっても楽しみなMさんのブログを訪問して下さ〜い。
  さて、丸棒作りですが、多くの方にノコ刃を使った方法を試して頂き、ありがとうございます。しかし成功、失敗色々みたいです。径12mm位までは比較的簡単に出来るのですが、それ以上となると失敗も多いようです。特に大きい径や硬材ではコツ、慣れが必要です。そこで丸棒作りの方法を少し改良し、また丸棒を作る上で気が付いたコツや留意点をまとめました。

  まず改良点2つです。
  ノコ刃のセット方向を変更しました。画像で分るでしょうか?丸穴の一番端をカットしてココにノコ刃をセットします。この方がずっと切削力が大きく、角棒を押し込む力も小さくて済みます。15〜20mmでもノコ刃1枚で削る事が出来ます。
  また角棒をドリルで咥える金具ですが、画像(右下)の様なドリルビットの方が良いです。このビットは100均に売っています。これだとビットの先が角棒に刺さり、ホース金具で締めればしっかり固定され、ドリルで安定して回す事が出来ます。

  次に丸棒作りのコツや留意点です。
@ノコ刃の位置が重要です。
穴の端の部分をカットしますが、このカットの位置が問題です。もし、角棒を押し込んでも上手く削れず、摩擦で焼ける様な時は、少し深く丸穴にかかるようにカットし、ノコ刃をセットして下さい。ノコ刃を少し深くセットすると(丸穴より小さめに丸棒を作る)切屑がすき間につまりにくく、楽に削る事が出来ます。ただ表面は少し荒れてしまいます。太い材、硬材ではノコ刃をやや深くセットしたほうが削り易く、細い材では丸穴の端ピッタリがより綺麗に出来ます。
 
左・ノコ刃の位置が端に寄りすぎて押し込みにくい。
右・更に丸穴に食い込んでカットすると削る事が出来た。
A作る丸棒の長さは50cm以下で。
あまり長い棒は真っ直ぐ差し込む事がしにくく、また丸穴と丸棒のすき間に木屑が詰まったり、摩擦熱でノコ刃の切れ味が落ちてしまいます。特に15〜20mmの太目の丸棒はなるべく短い棒(30cm以下)がいいです。
B丸穴用の木は厚過ぎず、また軟材の方が良い。
丸穴をあけた材が硬く厚い材だと、角棒を押し込む時、少しでも斜めになったり、丸穴と丸棒のすき間に切屑が詰まったりすると、摩擦が大きくなり焼けてしまいます。厚さ15〜20mmが良いようです。(厚さ19mmのSPF1バイ材がいい)
C押し込む途中で止めない。
角棒を丸穴に押し込む時、丸棒と丸穴のすき間に木屑が詰まったり、押し来む方向が斜めになってしまったり、ノコ刃が焼けて切れが低下したり、とスムーズに進まない場合があります。しかしドリルの回転速度、押し込む方向、押し込む力などを調節しながら進めて下さい。できる限り途中で止めないようにします。途中で止めるとそこだけ深く削れたり、表面の傷も深くついてしまいます。
D表面は綺麗ではない。
ノコ刃で削るのですから、表面はあまり綺麗ではありません。ダボではそのまま使えると思いますが、丸棒を目に付く所に使うならちゃんと磨いて下さい。
E作る事が出来る径は20mm以下
これ以上の径も試作しましたが、角棒を安定して押し込むことがしにくくなり、表面もひどく荒れてしまいます。

  皆さん一度の失敗に懲りずに、何度か試してみて下さい。更にいい方法、改良点などあれば教えて下さ〜い。
  私は他にも色々な方法で丸棒作りを試しているのですが・・・失敗の連続です(汗)8月はこればかりで終わってしまいました。マ、いつもの事ですが・・・(^.^;

のほほん

この方法で径22〜10mmまで作りました。一番長い丸棒が約40cmです。上からエンジュ(10mm)、マホガニー(14mm)、ケヤキ(16mm)、SPF(20mm、18mm)、ウオルナット(20mm)、ブナ(22mm)。

前の方法とノコ刃のセット方向が違います。丸穴の端をカットし、そこにノコ刃をアサリ部分だけはみ出させて固定します。角棒の回転方向と、ノコ刃の切れ方向が合うようにセットして下さい。

  左の木目は× 右は○
丸穴のカット方向と木目に注意。万力で挟んでもつぶれにくい木目の方向に切り落とす

丸穴はあまり硬木でなく、厚過ぎない方がいい。厚さ19mmのSPF1バイ材でいい。

こうして上から押し込んで削りました。前回のノコ刃横置きより、ずっと切削力が大きく角棒を押し込む力も小さくて削れます。

角材をドリルで咥える金具はこのドリルビットがいい。100均に売ってます。

ビットの先が角材に刺さり、さらに端をホース金具で締めればしっかり固定され、安定して回す事が出来ます。但し回転させる時、ホース金具に手指が当たらない様に注意して下さい。


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